MUKU-DATA インドローズ一枚板カウンター  新潟市中央区 I様

先週末インドローズのカウンターとクラロバールの輪切りテーブルを届けてきました。
何度かこのブログで書いていますが、脚は木の脚の要望でしたので、お付き合いのある木工所さんへ依頼したものです。
お客様は大手ハウスメーカーさんで新築をして
カウンターやテーブルなどはどうしても拘りの一枚板を使いたかったらしく
弊社へ約半年ほど前にお越しいただいた方です。

床はチーク、壁の一部には石やタイルを使い・・・と聞いていましたので
どの材がいいのか・・?
出来上がりの室内を想像して随分とあれこれと考えて提案させていただきました。
当初はメインとなるカウンター材はウォルナットかチーク・・を考えていられたようですが
何度かお会いしてお話させていただく中で
乗っている車や色、来ている服やスニーカーの色、身だしなみ、話す内容、、と
どうもウォルナットやチークではないのではなかろうか・・
と感じてきて、スタッフの木津にもどう思う?と意見を聞いたりしました。

金額的には材の中でも最高級の部類に入る「インディアンローズウッド」が
まさに似合っているのではなかろうか・・
と思うように密かに変わっていきました。
お客様からインドローズのリクエストがあった訳ではなく、
ウォルナットやチークより安くていいものではなく更に高いものへのご提案は
自分自身も何だか抵抗もありローズの事を言うか言うまいか随分悩んでいました。

I様ご夫妻にはこのローズが似合うよなぁ・・は木津も私も本音、
それを言うべきか(高い木なのでリクエストがあれば別ですが)
黙っておくべきか・・・
木の事で本当の気持ちを伝えることでこれほどまでに躊躇したのは過去あんまりなかったような感じです。
求めていないけど、きっと似合う、なかなかローズがしっくりいく人も少ない・・
断られる事でその機会を失う事がとても残念・・という想いも強かったのかと思います。
初恋の人へ思い切って本音を告白する・・ みたいな、、ドキドキソワソワして
なかなか決断できない感覚でした。

ウォールナットかチークかの材の確認の日、
まずはそれらを見ていただき、最後にこのインドローズはどうでしょう?
実は探す過程で、こう思うように変わってきたんですよねぇ・・と正直にお話すると
なんてことはなく、一発でお客様の目の輝きが違ったのを肌で感じました。

インドローズの大きな一枚板は市場には多くは存在しませんので、
その存在に気付いていなかったのかとは思いますが・・・
出会うべくしてI様と出会った、そんな感じの一枚となりました。

ちゃんと思っている正直な気持ちをお話してして良かった一枚です。

インドローズカウンター、キッチン笠木のチークは無塗装のまま使う事に

洗面カウンターはブビンガ、赤のブビンガの耳付きの曲線と、黒の洗面器の直線の対比

先日ブログで書いたクラロ瘤の輪切りローテーブル、
脚もオイル塗装を施し全体に落ち着いた色合いになった。
今後この手の辺材を利用した木の脚も製作していこうと考えている。

インドローズは、ほぼ柾目の一枚板、
辺材部分の耳や白太、材面には小ヒビもある一枚板ではあるが、
もし、これが無欠点でストレートカットされた目立ったキャラのないキレイ過ぎる一枚であったなら・・・
と想像してみて欲しい。
キレイ過ぎてすんなり過ぎる納まりで無垢一枚板の良さが半減されていたのでは・・
とも思えてくる。
これくらいのキャラがあった方が、キレイに作られた直線の室内に
きっと合うんだなぁ・・と確認しながら眺めてきました。

納品させていただいたその日の夜、木材会議をする最中、I様からの着信
ん??何かあったかなぁ・・?
インドローズとクラロウォルナットが思った以上の出来で、感激していると
感謝の電話だった。
悩んで正直に向き合った時間が長かった分、私自身の喜びも大きかった。
このような機会をいただき、ありがとうございました!